みなさま、国民年金はどうしていますか?
会社から引き落とされている方もいれば、毎月振り込み用紙で支払っている方もいると思います。
また、家族の扶養になっていて、自ら支払いをしていない方もいると思います。
なんとなく払っている方も多いと思いますが、ふと思うところもあります。
60歳前に何らかの都合で退職したらどうなってしまうのか・・・
扶養から外れてしまったらどうなるのか・・・
毎月の支払いがきつい・・・
自分が貰える年代にはどうなっているかわからないのだから、支払わなくてもいいかな・・・
などいろいろ思う面もあるかと思います。
今回は、そんな疑問をまとめました。
国民年金とは
国民年金制度は、日本国内に住所がある20歳以上60歳未満のすべての人が加入するものとなっています。
保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が10年以上である場合、65歳から年金が受け取れます。
免除期間も含まれた10年以上なのですね!!
それであれば、支払いが厳しくて未納にするよりも、免除の申請ができるのであればそうした方が良いということですね!
年金の受給額は、これまで支払った額に応じて決定します。
年金の未納期間がある人は支払期間が10年に満たない場合は受け取れませんし、未納期間の分はカウントされず受け取れる年金が少なくなってしまいます。
厚生労働省年金局の資料によると、30年度末の統計では、未納者は約138万人、未加入者は約9万人とされています。
年金保険料を払っていない未納状態だと督促状が送付されます!
それでも支払わなければ最終的には財産が差し押さえされます!!
差し押さえ!!
身近にないことでご存知ない方が多いと思いますが、平成30年度の財産差し押さえは、17977件もありました。
でも、公的年金加入対象者全体でみると、免除及び納付猶予制度を利用している人を含みますが、約98%の人が保険料を納付しているそうなので、多くの方が年金を支払っていることがわかります。
国民年金の種類
第1号被保険者、第2号被保険者、第3号被保険者と3種類の被保険者別があり、どの制度に加入するかによって保険料の納め方が異なります。
●第1号被保険者
・20歳以上60歳未満の自営業者、学生、無職などが該当します。
・国民年金保険料は自分で支払います。
ご家庭に請求書が一括して届きますので、銀行やコンビニで支払います。
手続きすれば、銀行から引き落とししてもらうこともできます。
・保険料の免除制度や猶予制度を利用することができます。
※所得が少ないなど、保険料を納めることが難しい場合があります。
そのような時は、未納のままにしないで、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」の手続きを行いましょう。
受給額は減ってしまいますが、保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されますので大切です!
●第2号被保険者
・会社員や公務員が該当します。
・給与から引かれている厚生年金保険料の中に、国民年金保険料が含まれています。
・国民年金保険料を別途納める必要はありません。
・保険料の免除制度や猶予制度を利用することができません。
※ただし、会社員や公務員でも65歳以上で年金を受けることができる時には、第2号被保険者となりません。
●第3号被保険者
・第2号被保険者の配偶者で20歳以上60歳未満のにない人が該当します。
・国民年金保険料は、配偶者が加入する年金制度が一括負担するため不要です。
・自ら国民年金保険料を納める必要はありません。
これは、配偶者が加入している厚生年金保険や共済組合が負担しているからです。
・保険料の免除制度や猶予制度を利用することができません。
※年間収入が130万円(障害がある者は180万円)以上の時には第3号被保険者にななりません。
第1号か、第2号被保険者になります。
自分で保険料を納めるか、厚生年金保険料が職場の給与から引かれることになります。
※第1号被保険者に扶養されている配偶者は、第3号被保険者とはなりません。
第1号被保険者になります。
自分で保険料を納める必要があります。
※厚生年金に加入している65歳以上の受給権者に扶養されている配偶者は、第3号被保険者にはなれません。
第1号被保険者になります。
自ら保険料を納める必要があります。
●60歳前に退職した時
再就職しなければ、第1号被保険者か第3号被保険者になります。
例えば・・・
①55歳で退職した女性に65歳未満の会社員の夫がいて、その被扶養者になれるときには、その女性は第3号被保険者になります。
国民年金保険料を納付する必要はありません。
②独身であったり、夫が自営業やリタイヤ後だったり65歳以上の会社員だったりする場合は、第1号被保険者となります。
そのため60歳になるまで、国民年金保険料を支払うことになります。
③55歳で退職した女性が、60歳才未満の夫を扶養していた場合、退職するまではその夫は第3号被保険者になります。
しかし、退職してからは、夫婦ともに第1号被保険者になり、60歳まで国民年金を支払うことになります。
※国民年金保険料の支払いが必要なのは、60歳の誕生日の前月分までです。
例えば、5月2日が誕生日であれば、60歳になる前月の4月分まで支払います。
●60歳過ぎて退職した時
国民年金保険料を支払う必要はありません。
それでは、先ほどから出てくる免除制度や猶予制度とはどんなものなのでしょうか?
保険料免除制度・保険料納付猶予制度とは
●保険料免除制度とは
・所得が少なく本人・世帯主・配偶者の前年所得が一定額以下の場合
・失業した場合など、国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合
本人が申請書を提出し、申請後に承認されると保険料の納付が免除になります。
免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1の4種類があります。
保険料を免除された期間は、年金を受け取る際に2分の1を受け取ることができます。
手続きをせずに未納になった場合、その分の年金は受け取れません!!
2分の1でも受け取れた方がいいですよね。
●保険料納付猶予制度とは
・20歳から50歳未満の方で、本人・配偶者の前年所得が一定額以下の場合
本人が申請書を提出し、申請後に承認されると保険料の納付が猶予されます。
※納付猶予になった期間は年金額には反映しませんが、支払いの年数にはカウントされます。
●「国民年金保険料の追納制度」
いずれ生活が安定し、国民年金の支払いができるようになった場合は、保険料免除や納付猶予になった保険料を後から納める、つまり追納することができます。
そうすれば、65歳から受け取る年金額を増やすことができます。
まとめ
いざ年金が支給されるぞ!
という年齢時には、65歳に到達する3ヶ月前に、「年金請求書」と「年金の請求手続きの案内」が送付されます。
老後の自分って想像できません。
もしかしたら年金が必要ないくらい大金持ちになっているかも!?
そうしたらうれしいのですが、人生いろいろありますから、備えあれば憂いなしですね!
現在、第1号被保険者で国民年金の支払いが厳しい場合は、保険料免除制度と保険料納付猶予制度を利用するとよいことがわかりました!
是非とも未納はせずに申請してみてくださいね!
少しでも、老後の備えをしていきましょう!