子育てしていると、習い事や知育玩具などに目が行ってしまいがちですが、成長には栄養がとても大切になります。
成長期には、新生組織の蓄積に必要な「たんぱく質」を摂らなければなりません。
「たんぱく質」は、筋肉や血液、皮膚、髪の毛、爪、ホルモン、酵素のもとになる、人間にとって身体の発育や健康維持に不可欠なとても大切な栄養素です。
ちなみに、たんぱく質は英語で「プロテイン」と言いますが、これはギリシャ語の「第一に取るべきもの」という意味からきています。
幼児期の子どもの成長って、1年に5cm以上身長が伸びたり、体重もどんどん増えたりします。
私の娘は5才ですが、あっという間に大きくなったなぁとしみじみ思います。
体の発育が活発な時期には、それだけ多くの栄養が必要になるということです。
知育も大切ですが、まずは、健康な体を手に入れて、元気な子に育ってもらいたいですね!
たんぱく質が消化分解されアミノ酸に変身!
たんぱく質は、水の次に多い体の成分で、約20%を占めます。
食品から摂取された「たんぱく質」は、消化分解され「アミノ酸」や「ペプチド」になり、肝臓に送られ、全身に運ばれます。
各組織に送られた「アミノ酸」は、その時に体が必要だと感じる組織で使われます。
例えば、筋肉や骨がアミノ酸を必要に感じていればその組織で使われます。
たんぱく質が不足すると、アミノ酸による細胞の新陳代謝がスムーズに行われなくなり、健康な体を維持できなくなります。
アミノ酸と言っても、たくさんの種類がありますが、どんなアミノ酸を摂取したらよいのでしょうか?
必須アミノ酸とは?
「必須アミノ酸」って耳にしたことがあると思います。
でも、体に良いものとは思うけど・・・、と実際どんなものなのかご存じない方も多いのかと思います。
体を構成するのに約20種類のアミノ酸が必要です。
アミノ酸が体内で結合したり、分解したり、新陳代謝が繰り返されて、人間の体は常につくりかえられています。
人間に必要な約20種類あるアミノ酸のうち、体内で作られないアミノ酸があり、それを「必須アミノ酸」と言っています。
・リジン
・トリプトファン
・フェニルアラニン
・ロイシン
・イソロイシン
・スレオニン
・メチオニン
・バリン
・ヒスチジン
体内で構成できないということは、食品から摂取しなければならないということです。
必須アミノ酸は、9種類全部そろい、しかもそれぞれの必須アミノ酸の量が満たされないと発揮されないので、様々な食品から、バランスよく摂らなくてはなりません。
例えば、リジン・トリプトファン・フェニルアラニン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・メチオニンの6種類はしっかり摂取できていて、バリン・ヒスチジンが体に必要な分を摂取できなかったら、効果を発揮できないということなんです!
9種類の必須アミノ酸ひとつ残らず必要な量を満たさないと効果がなくなってしまうということなんです!
なんだか大変そうっ!
でも大丈夫です!
たんぱく質は、肉や魚、卵、大豆や大豆を使った加工食品、牛乳、乳製品、穀類など、様々な食品に含まれています。
しかし、それぞれの食品には、必須アミノ酸が含まれているかもしれませんが、理想的なアミノ酸の量がそろっているわけではありません。
先ほどお話しした通り、必須アミノ酸は、全部そろい、しかもそれぞれの必須アミノ酸の量が満たされないと発揮されません。
そんなの専門家でないと難しい!って思ってしまいますが、それを一般の人でもわかるように「アミノ酸スコア」があります。
アミノ酸スコアとは?
人間の体にとって「必須アミノ酸」の理想的な組み合わせを想定し、それぞれの食品の成分と比較して、たんぱく質の「質」を想定したものです。
アミノ酸スコアは、100が最高値となっていて、数値が100に近ければ近いほど質の良いたんぱく質と言えます。
しかし、アミノ酸スコアが100だからと言って、高タンパク質ということではないのでご注意を。
アミノ酸スコアはあくまでも必須アミノ酸の比率の点数になります。
基本的に、肉、魚、卵、牛乳などの動物性食品は、アミノ酸スコアが高く、穀物や野菜などの植物性の食品は低くなっています。
アミノスコア100が「満点」になります。
結構いろいろな食材が満点取っていますし、身近な食品が多いので、ご紹介します!
鯵、アナゴ、イワシ、かじき、かつお、かれい、鰹節、きす、金目鯛、鮭、たら、ぶり、かまぼこ、鶏肉、鶏レバー、豚肉、豚レバー、馬肉、山羊肉、ロースハム、牛乳、鶏卵、生クリーム、ヨーグルト
大豆は必須アミノ酸のリジンは多く含むのですが、メチオニンが少なく、逆に、精白米は大豆に多いリジンが少なく、大豆に少ないメチオニンは多いです。
そこで、大豆(大豆食品)とご飯を一緒に食べると、両者の欠乏している必須アミノ酸を補うことができます。
そうすると、アミノスコア100になるということです!
納豆ご飯、豆腐にご飯、身近に簡単に必須アミノ酸が摂取でき、最強ですね!
このようにして、食べ合わせ方でも、アミノスコア100にできるということです。
脂質を考えると、魚介類の方が、含まれている脂質の種類が肉類とは異なり、動脈硬化につながりにくいのでお勧めです。
また、肉類が好きであれば、ささみや皮なし鶏肉、牛肉や豚肉であればももやヒレが、低脂質です。
食品の組み合わせは高度ですので、まずはアミノスコア100の食品を取り入れていくことから始めましょう。
まとめ
必須アミノ酸が、不足した場合、健康維持が難しくなる他、脳の働きが鈍るとも言われています。
もちろん、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することが重要で、「これさえたくさん食べていれば大丈夫」というものではありません。
しかし、たんぱく質は、欠かせませんので、積極的に摂取できるよう、料理の際の食材選びに気を付けていきましょう!
幼児期は、好き嫌いがあるのはある程度仕方のないことですので、焦らずにゆっくりと向き合っていくことが大切です。
怒ってしまっても、逆効果なので・・・。
また、朝ごはんは、パンだけというご家庭の話を耳にすることがありますが、是非とも子供の成長のためにも必須アミノ酸を気にした食品を食べたいものです。
生活リズムの問題で、栄養不足になっているのであれば、「毎朝決まった時間に起床して、決まった時間に食事する」という食習慣を身につけられるよう親子で頑張りましょう!
そして、子供・家族・元気ですね!