いろいろな人との会話で、「あれ?」と思った経験はありませんか?
以前にこんなことがありました。
普段子供がお世話になっているベテランの先生とお母さんの会話です。
先生が運動会の準備や片づけで大変だったという会話でした。
よくある会話でしたが、最後にお母さんが先生に対して
「ご苦労様です」
とおっしゃったのです。
人を慰労する時に使う言葉なのですが、本来目上の人が下の人の労をねぎらうのに使う言葉です。
気にしない方もいるとは思いますが、不快に思う方もいると思います。
このように、知らず知らずのうちに、相手を不快にしてしまう言葉を使ってしまったり、本当は丁寧な言葉を使いたいのに、なんて言っていいのか言葉に詰まってしまったりします。
先生への連絡帳での連絡の際にも、気持ちの良い文章で書きたいものですね。
また、これからお付き合いが長く続くママ友とも気持ちよい言葉で接していきたいものです。
今回は、よく使う敬語をまとめました。
丁寧語
言い回しを丁寧にする言葉です。
会話している相手への敬意を表す言葉になります。
昨日(きのう)⇒ 昨日(さくじつ)
今日 ⇒ 本日
明日(あす)⇒ 明日(みょうにち)
おととい ⇒ 一昨日
あさって ⇒ 明後日
いくら ⇒ おいくら
だったら ⇒ それでしたら
どう ⇒ いかが
あっち ⇒ あちら
こっち ⇒ こちら
だれ ⇒ どなた
ちょっと ⇒ 少々
すみません ⇒ 申し訳ございません
わかりました ⇒ かしこまりました
そうです ⇒ さようでございます
いいですか? ⇒ よろしいですか?
謙譲語
自分や自分側のことをいうときに、へりくだって言う言葉です。
自分や自分たち側の言動、状態に使います。
言う ⇒ 申し上げる
行く ⇒ 伺う 参る
来る ⇒ 伺う 参る
いる ⇒ おる
する ⇒ いたす
見る ⇒ 拝見する
見せる ⇒ ご覧になる
聞く ⇒ 伺う
聞かせる ⇒ お耳に入れる
帰る ⇒ 失礼する
会う ⇒ お目にかかる
もらう ⇒ いただく 頂戴する
借りる ⇒ 拝借する
食べる ⇒ いただく
知っている ⇒ 存じている
尊敬語
相手や相手の動作に対して使う敬語です。
目上の人や相手を立てるときに使う言葉です。
言う ⇒ おっしゃる
行く ⇒ いらっしゃる おいでになる
来る ⇒ いらっしゃる お出でになる お越しになる
いる ⇒ いらっしゃる おいでになる
する される ⇒ なさる
見る ⇒ ご覧になる
着る ⇒ お召しになる
食べる ⇒ 召し上がる
くれる ⇒ くださる
死ぬ ⇒ 亡くなる
間違いやすい敬語の使い方
●謙譲語を相手側の行動に使わないようにしましょう!
どうぞいただいてください ⇒ どうぞ召し上がってください
何時に参りますか? ⇒ 何時にいらっしゃいますか?
拝見しましたか? ⇒ ご覧になりましたか?
●二重敬語を使わないようにしましょう!
拝見させていただきます ⇒ 拝見します
ご覧になられました ⇒ ご覧になりました
先生がお見えになられました ⇒ 先生がお見えになりました
お帰りになられました ⇒ お帰りになりました
※特例で
・お召し上がりになる
・お伺いする
など、二重敬語でもよしとされている言葉もあります。
●自分側の行動に「お」や「ご」をつけないようにしましょう!
私は土曜もお仕事があります ⇒ 私は土曜も仕事があります
父のご用で出かけました ⇒ 父の用で出かけました
まとめ
正しい敬語は気持ちが良いものです。
冒頭に書いた「ご苦労様でした。」のように、間違えそうな言葉があります。
「もちろんでございます。」
どんな時にも使えそうな言葉に感じますが、目上の人に使うのは失礼になります。
「はい、私もそのように思います」といった返答をするとよいです。
日ごろ、子供がお世話になっている先生には、いつもの感謝の気持ちを持って接したいものです。
連絡帳には、要件だけではなく、冒頭に「いつも大変お世話になっております」の一言を添えると、先生を思いやる気持ちが伝わります。
思いやりのある正しい敬語が自然に出るように、日ごろから使い方を気にしていきたいものですね!